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ぴくしぶ





………あれ。

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なんか面白いことやれー
ええー!?・・・・・はっぱ仮め
そう言えばさー、的な。
流石にこの歳で葉っぱはないと思うけど、あかりは可愛いからおk。

もう十二月になるなんて信じない!
【流れに身を任せてみてもいいかもしれない】

みんなが思うほど良い子なんかじゃない。
最近そればっかり思うのは、例えばコップに注いだ水が溢れた時に
人は慌てて水道の蛇口を閉めるけど、人間の感情が溢れた時に
閉める蛇口なんてないから。溢れたまま想いは爆発するだけ。
もしくは私、赤座あかりのようにそんな気持ちを抑えて
上辺だけニコニコと良い子ちゃんぶってるだけ……。



「次の時間、私当たるんだよね…あかりちゃん、席変わって?」
「ちなつちゃん、それ根本的解決になってないよ?」
櫻子ちゃんも向日葵ちゃんも、生徒会関連の仕事で一時教室を出て行った今
あかりはちなつちゃんと他愛ない話で休み時間を潰していた。
でもこの何気ないひと時が、幸せに感じることに少し前までのあかりには
全くと言っていいほど理解出来なかっただろう。
多分、九月頃まではちなつちゃんと二人でいると怯えていた気がする。
そんなことを思っていたからか、ちなつちゃんの言葉に反応が遅れる。
「あかりちゃーんってばー。ちょっとー?聞いてる?」
「ふぇ?えええっと、ごめん、って、ちなつちゃん!?」
「やっぱり聞いてない……ってどしたの?そんなに慌てて」
隣同士、席に向かい合って話してたはずなのに
いつの間にか、ちなつちゃんの顔が目の前にあった。
そんなに、ぼーっとしてたっけ?思いながらもなんでもないと返しておく。
「それで、何かな?」
「もう、結衣先輩の写真!保存用鑑賞用持ち歩き用etc.」
「あ、あー…写真か。今日うちに来る?自分で選んだ方がいいよね」
「いいの!?」
「うん、いいよー」
etc.ってなんだろう。凄い気になったけど声には出さない。
余りにもベクトルが違いすぎる。あかりとちなつちゃんの好きのベクトルの差が。



ちゃんとちなつちゃんの恋を応援するって決めたのに
あかりがこんな気持ちのままじゃどうしようもない。
なんで気が付いちゃったんだろう。
結衣ちゃんがどう思ってるのか分からないけど、ちなつちゃんを渡したくない。
だけどあかりの気持ちなんて所詮は抑えられるものだから。
我慢出来なくなった時とか、正直考えたくなかった。
と、廊下から櫻子ちゃんと向日葵ちゃんがいつものように帰って来た。
「もー聞いてよ、二人とも!向日葵のヤツ酷いんだよー」
「貴女に言われたくありませんわ!と言うのも悪いのは櫻子でしょう?」
「…あはは。もうすぐ授業始まる……って、私次当たるんだってば、あかりちゃん!」



放課後。
京子ちゃんが同人誌の締切に追われてて部活どころじゃないとメールが来た。
それはちなつちゃんも同じようで
ないならないでもう少し早めに連絡くれれば…と聞こえた気がした。
必然的にちなつちゃんと一緒に帰ることになる。
「そう言えば結衣ちゃんの写真ってどのくらい欲しいの?」
「んー?あるに越したことはないから♥」
「そっかー、うん。わかったよぉ」
会話が全て結衣ちゃん絡みだとしても構わない。
今はまだ大丈夫だから。
その笑顔を見れるだけで、あかりは―――。
「寒くなって来たよねー」
「冬だもんねー。あ、でもあかりの手は暖かいよ、ホラッ」
そっとちなつちゃんの手を握ってみる。これくらいの我儘は許される気がして。
「ちょ、ちょっとあかりちゃん!?」
「え、何?」
「手!握っていいのは結衣先輩だけなんだけど」
「それじゃ、今あかりは結衣ちゃんってことでいいよね?」
「え、えー…何ソレ」
それ以上、ちなつちゃんが言う前にあかりは家に向かって走り出した。


あとがき
あかりん一人称ムズイ。
ちなあか書くんなら、ちなつ視点の方が性に合ってる。
[ 2011/11/29] ゆるゆりSS |