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七月入ってる

もう七日だよ!さっさと何か書けよ、ってことで続きから時事ネタ。
【星に願いなんかかけちゃいけない】

「駅前にあった七夕飾りがなかったから、私が短冊用意したよー」
「わぁ~凄い、京子ちゃん」
「で?今日は願い事書いて終わりか…?なんかお前のことだからそれじゃ済まなさそうだけど」
そう、七月七日。七夕。年に一回織姫と彦星が逢える日だなんてロマンチック!
私達はいつもの部室でいつものようにお茶を飲みながら話していた。
「だってー。折角用意したんだし、使わないなんて言わせないぞ!この様子じゃ夜雨だろうし」
「書かないとは言ってないけどな」
「わぁい!書こう♪書こう♪」
「京子先輩はどうせ人が書いたヤツ見たいだけでしょう?」
「えーそれは酷いよ、ちなちゅー」
とは言ってみても。確か京子先輩は短冊用意したと言っただけで笹を用意したとは言ってない。
ある意味用意していたならそれはそれで驚くけども。
この願い事を書いた短冊はどうするんだろうか?
「あ、そうそう。大事なこと言い忘れてたけど」
来た。
「え、なぁに?京子ちゃん」
「うむ。その短冊に書いた願い事はこれから実践するので要注意だ!」
「……七夕関係ないな」
「全くです。七夕の雰囲気が台無しじゃないですか」
「他人に頼るのはよくないゾ!なー、あかり」
「ふぇ?え、え~と…」
「先輩、あかりちゃんを困らせないであげて下さいよ」
と言いながら自分自身かなり焦っていた。



京子先輩が考えた短冊実践謎企画によって結局は
七夕なのかなんなのか分からないことになった今日だけど。
「で。勿論一番始めは京子からなんだよな」
「いいの?あみだ用意して来てるけど?」
「そんな無駄な用意はしなくていいよ」
「結衣にゃんのいけず!ま、いいや。それじゃ私からねー」
いやにニコニコとした笑顔で(逆にそれが怖い)京子先輩は短冊を見せる。

『じゃんけんで勝った人にぎゅーってして貰う』

「ああ。今日やるって分かってるからこんなこと書くのか」
呆れた様子の結衣先輩に同調して、残ってるお茶を飲んだ。
「えっと…じゃんけんすればいいの?」
「うん!そしてあかりは負けてくれ!ちなつちゃんに勝ってほしいなー」
「嫌です」
面白いリアクションを取ってる京子先輩は放っておいて
これ以上五月蠅くならないようにさっさとじゃんけんを済ます。
「あの…京子ちゃん、あかり勝っちゃったんだけど……」
「な、何ー!?」
「いいからぎゅーってして貰えよ。お前の願い事だろうが」
「ううぅ…」
未だに納得いかない京子先輩を尻目に、結衣先輩が口を開く。
「まあ、私の願い事なんてつまらないけど…」
「そんなことないです!結衣先輩の願い事なら私いくらでも利きます」
「あはは…あ、ありがとう…」

『京子が少しでも家に泊まる回数が減りますように』

「ん!?これはどういうことだ!結衣さんや」
「お前最近泊まり過ぎなんだよ、少しは自重しろ。てことで、今日からでも暫く泊まり禁止な」
「えー!?私がいないと寂しくなっちゃうでしょうが!」
「そん時はあかりでも呼ぶから大丈夫だ」
「結衣先輩、私もいつでも駆けつけますよ♪」
「ああ、うん」
……あとは私とあかりちゃんだけ。
ここはやっぱり私が先に言うのが自然、だと思いつつも手元の短冊を見る。
いや、ないわ。これを実践ってないわ。
こうなったら一か八か。
口頭でなんとか。
…詮索される前に短冊は破る。
もう、それしか。
「私のは結衣先輩t」
「また結衣結衣って~ちなつちゃんは…って?」
「あ゛」
と思った時には時既に遅く。
短冊は京子先輩が持っていた。

『いっぱいあかりちゃんと練習♥そして…キャーーーーーーー』

「「「………」」」
横目で短冊に書いてしまった名前の子を見ると、気絶どころの話じゃなかった。
いてもたってもいられなくて、お茶のおかわりを淹れることにした。
私が引っ込んだのと同時に京子先輩の声が聞こえた。
「えーと…あかりのは?」
「……」
「あかり、まだ戻って来てないな」
「おーい!勝手に見ちゃうぞー」
「ふぇ!?な、何?」
「短冊何書いたのって」
「え、えーとぉ」
「えーい、見せんか!」
「おい」

『みんなの願い事が叶いますように』

「いい子や」
「うん、あかりらしい。そしてこれでお前がウチに暫く泊まれないこと確定な」
「えー…それ言ったらちなつちゃんの練習も叶うんでしょ?」
お茶のおかわりを持って出ていったらタイミングが悪かった。
そっと湯呑みを置くと、あかりちゃんと目が合う。
「し、しないよ?」
「あ…う、うん」
「えーなんでー?ちなつちゃんの願い事叶ってないじゃん」
今すぐこの先輩の口を縫い合わせたい。
とりあえず、その辺のことは結衣先輩に任せて
今は、ガラにもなく早鐘を打っている私の心臓が鎮まるのを待つことにした。


あとがき
ちなつ一人称安定だなー<挨拶
ゆるいゆりっぽく目指したつもり、これでもw
[ 2012/07/07] ゆるゆりSS |