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ネ申生言延

続きからネ申こと松さんの誕生日記念に送りつけたSS載せておきます。
カテゴリ迷ったけど、どうしてもこれが強くなった。
反省?してないよ。
があればどうにでもなるもんさwww
ゆるゆり(ごらく部)xpkmn(イーブイ)SS続きからどうぞ。
【夢オチって便利な言葉だけど実際そんな話あまり聞かない】

「眠い!」
「お前、さっき撮りだめしてたアニメ観て来た所為で碌に寝てないって」
「言ったけどー…結衣の部屋いると自然と眠くなるじゃん?」
「じゃん?じゃねーよ。これからあかりとちなつちゃん来るってのに」
思いっ切り寛いでいる幼馴染に呆れて、彼女は溜め息を落とす。
「つーか、結衣も結衣だって。私が来る頃まで布団上げて置かないからこうなるんだよ」
「私が起きてすぐに京子が来たんだろ。今何時だと思ってるんだよ」
「うん、だから将来はここに住みたい!てか、もう半分住んでるもんじゃん。え、今何時?」
適当に受け流す。もうこのやり取りも慣れたものである。
因みに今は十一時前、なんだかんだで朝食は二人の胃の中に入っていた。
「ホラ。布団上げたいんだから、そこどけ」
「へーい。そうそう、結衣ー」
「なんだよ?」
「昨日観てたアニメについて聞きたい?」
……聞きたくない。
なんて言っても勝手に喋り始めるだけなので、黙って布団の片付けを再開した。
ふと思う事があった。
「撮りだめってことはミラクるんじゃないのか?」
「勿論!ミラクるんは録画+リアタイ+再放送のトリプルコンボで観てるからね」
「その情熱をもっと別の事に使えよ」
無理。
そう答えが返ってくるのは解ってるけど、答えずにはいられなかった。
「あ、ミラクるんと言えば!この前ミラクるんとライバるんが野球勝負しててさー」
「相変わらず変なアニメだな」
「そう言うなよー!ミラクるん可愛いじゃん」
「お前より?」
「うん!……うん?」



一方で、結衣のマンション近くまで来た少女が二人。
しかし、ちょっと二人は困っていた。
いや……かなり困っていた。
「どうしよっか?」
「ううぅ…でもこのままにしてたらいけない気がするよぉ」
「そうだけど…あかりちゃん、待て!」
「んん!?あかり、今わんわんでもなんでもないよねぇ?」
「いーから待ってて!結衣先輩呼んでくる」
「あ、ちなつちゃん…メールすれば―――って、もういない!?」
あまりの友達の早さに若干呆れつつもあかりは足元を見る。
そこには謎の生き物が小さく丸まっていた。
先程から全く動く気配がない。心配になったあかりはその謎の生き物をそっと抱き上げてみる事にした。
―――目が合ったような気がした。
早くなんとかしないといけない。
そう思っても既にマンションに向かったちなつが帰って来ない以上は、
あかりはここで大人しく待ってる他なかった。
そして、結衣の部屋の前まで来たちなつはインターホンを押そうとした
―――ところでドアノブが回されるのを確認する。
「結衣せんp―――」
「ちなっちゅーーーーーー」
「おい。あかりだったらどうする気だ、お前は」
ちなつは条件反射的に避け、ついでに手刀をお見舞いし、京子はそれを受けて
変な声を上げながら崩れ落ちていた。
「すみません。京子先輩と遊んでる場合じゃないんです」
「ちぇー。私が結衣の身体の中に入ったらちなつちゃん触り放題なのに」
「そんな結衣先輩見たくないです」
「……いやいや。二人とも落ち着け。って、あかりは?ちなつちゃん」
「あ、そうだった!結衣先輩大変です、変な生き物がいてあかりちゃんは今見張ってて貰ってます」
「「変な生き物?」」
動物と言う単語が出ない以上は、そうではないのだろうが…何故か関わり合いにはなりたくなかった。
「とりあえず、あかりちゃんのところへ行きましょう。結衣先輩」
「私はー?」
「あー…はい。京子先輩も来たければどーぞ」
もう、素直じゃないんだから。ちなつちゃんは―――等とは聞こえないことに徹したちなつ。
「変な生き物って…どんなんだろー?」
「それは私も気になるけど…あかりが見てるぐらいだから凶暴な奴ではないだろ」
「あ、それもそっか。いざとなればアッカリーンすればいいし」
京子と結衣がちなつの後をついて行きながら雑談している。
一部、あかり弄りがあったような気がしたが、とりあえずちなつはスルーした。
「あ、あの角を曲がればすぐです」



…殆ど瀕死の状態の生き物は目を開ける。
心配そうな二つの眼差しが、こちらを見ていた。
「ううぅ…どうしよぉ……どうすれば」
すっかりパニクってしまったあかりは、周囲に気を配る事まで頭になかった。
あかりが気付く前に、抱き上げていた謎の生き物が反応した。けど一足遅かった。
「きゅ……」
「な、何!?あっ―――――」
そこであかりと一緒にいた生き物の意識は途絶えた。
―――
――

ちゃん!…かりちゃん!
…い、あか…
あ…り、大丈……
「う」
「あ、気が付いた」
あの後、倒れてるあかりを見つけた三人は
傍でぐったりしている生き物も含めて、一旦結衣の部屋に戻ったのだった。
「………?」
「よかった、あかりちゃん。倒れてるんだもん、心配したよ。一体あそこで何があったの?」
「…うぅ」
そう言うとあかりはちなつの袖を掴んで首を傾げる。
「え?ちょ、何!?」
「てか、あかりも起きたしこの生き物を本格的にどうするかだなー」
「大体京子がその場の勢いでこの部屋に上げるからだろ…ここペット禁止」
「んなこと言って結衣にゃんこそ、黙って見殺しには出来ないみたいな事言っておいて」
「そりゃ、あの時はあの時だろ」
「………」
「…あ、あかりちゃん!?ちょちょちょどこ触ってままま待って」
その時、京子と結衣は既視感を感じたがすぐに京子が言い放つ。
「待てあかり!ちなつちゃんを襲っていいのは私だけだぁーーー!」
「京子先輩に襲われるぐらいなら、あかりちゃんに襲わふぇ…ひゃ」
「あああああああああ、あかりぃーーーーーーーーーー」
「落ち着け」
「むにゅ…あれ?ここ、結衣ちゃんの家?」
その声に京子・結衣・辛うじてちなつの三人は声のした方を見て固まった。



「あか、り?」
「うん。結衣ちゃんどうしたの?あかり、いつの間に結衣ちゃんの家に…」
「そんな事はどうでもいいーーー!あかり、なんだよな?」
「京子ちゃんまでそんな事言って…変だよ?」
「……あかうひゃぁ!?」
あかりがその奇声に驚いて声のする方を見てみると、今度はあかりが奇声を発する番だった。
「あ、あ、あかりが二人いる!?」
言ってからあかりは自分がどこか可笑しい事に気付く。
「あかり、これ…鏡」
ちょうど結衣が鏡を持って来てくれる。心なしかその表情は青ざめているように見えた。
「……………え、ええぇー!?この子さっきのうさぎさん!!」
「なあ?あかりよ……何があった。そしてこれはうさぎなのか?」
「し、知らないよぉ…あかり、ただちなつちゃんが戻って来るまで待ってただけ……あ」
「お、なんだなんだ?」
「あかりの身体で変な事しないでぇー!!!」
そこにはあかりに為すがままに弄ばれているちなつの姿が。
勿論、あかり本人の意思ではないにしろショックも隠し切れない。
「へんなこと?」
「あ、あかり(人間)が普通に喋った」
「ややこしいな…そもそもなんで入れ替わってるんだ?」
「あかり(人間)!君は一体誰なんだ?」
京子の問いに、視線をちらっと京子へと向けると、あかりの身体に入っている謎の生き物が答える。
「……あかりなんて…なまえじゃないもん」
「おおぉ…」
「感心すんな、馬鹿。えっと、名前は……」
「なまえ…ない」
それだけ言うと、またちなつにひっつく。その様子を見て黙ってる京子ではない。
「おのれ、なんでちなつちゃんにひっつくのだ………」
「京子ちゃん、顔怖いよぉ」
「あかり(うさぎ)は黙ってろ」
「ふえぇ」
未だに頭の整理が付かないほど混乱状態の中。
結衣はパソコンで調べ物を開始、京子はあかり(うさぎ)弄りという名の八つ当たり、
ちなつはと言うとあかり(人間)に
「ちなつー、わたしのなまえ…つけて?」
と懇願されていた。



「つーか、なんで人間とうさぎ両方からあかりちゃんの声が聞こえるんですか?」
「ち、ちなつちゃん?」
「大体、うさぎが日本語喋れる時点でちょっと怖いんですけど。あ、あかりちゃんが黙ればいいのか」
「え、ええぇー!?それはないよぉ…」
そんなやり取りの前で、結衣がパソコン前から戻って来る。
「確信があった訳じゃなかったから調べたんだけど…あかりと入れ替わってるの、ポケモン」
「「「え」」」
見事に台詞がハモッたところで、あかり(人間)が喋りだす。
「そうだよー、ポケモンだよ?イーブイっていうの。でも…これはなまえじゃないから」
「名前じゃない?どういうこった」
「きょうこはしらないひとから、あなたはにんげんだっていわれてどうおもう?」
「お、おう。成程」
苦笑いを浮かべながら京子は、結衣の方を向く。
「何納得してんだよ。……問題はポケモンが何処から来たかとか色々あるだろ」
「あー…え?でもポケモンってあのポケモンだろ?ゲームの」
「どうするんですか!?…ねえ?あかりちゃん」
「そうだねぇ。でもその前にあかり、なんかお腹空いてきちゃった」
「あ、そう言えばお昼過ぎてるな……何か簡単に作るよ」
「結衣さん、貴女の作ったカレーを毎日食べたい」
「え?京子が自分から手伝ってくれるなんて意外だなぁ」
「ちょ…そんな事言ってな……助けてちなつさーーーーーーーーーーん」
台所に消えていく二人を見ながら、ちなつは言う。
「余計な事言わなきゃいいのに」
「あはは…まあ、京子ちゃんだから仕方ないよぉ」
「しかたないの?」
「う、うん。えっと……イーブイさんだっけ?お名前どうしよっか?」
「…うん。はやくきめてほしい」
「あかりちゃん、ネーミングセンスあるんだからサクッと決めちゃえば?」
その言葉にイーブイ姿のあかりは困惑する。
「えっ!そんなサクッとなんて無理だよぉ」
「そうかなー?」
「そうなの!それと、イーブイさん!」
「なに?」
「え、えっと今何しようとしてたの?」
「ちなつにちゅーしようとしてた」
ガッシャーン―――――コロコロコロ……
「何してんだ、お前」
台所の奥で凄い音と結衣の声が聞こえた。どうやら京子は聞いていたらしい。



それから暫くして、出来たてのお昼ご飯を持って結衣と京子が戻って来た。
京子はあかり姿のイーブイを見て、複雑な顔をしていた。
「ご飯だけどさ、あかりはこれね」
「……って!これ生野菜だよねぇ!?」
「ポケモンに私達と同じ物食べさせる訳いかないだろ。その逆でイーブイはこっち」
「なあに?これ」
「オムライス。あかりが好きだからきっと食べられると思うよ」
「ふーん、ゆいありがとう!」
そして頂きますの合図と共に皆で食べ始める。ただ、生野菜を前にあかりは尻尾が垂れていた。
「あかりのオムライス…………」
「観念しろ、あかり。ところで訊きたいんだが…あれから何もなかったよね?」
「あれから?」
「あー…あ!イーブイの名前はどうなったかなーって!!」
そんなあからさまな嘘も、あかりの前では通じてしまう。
京子はある意味、将来あかりが悪い人に騙されないか心配だった。
「決まってないよぉ…どうしよっかなーってちなつちゃんと話してた」
「そっかー」
何気なく京子はイーブイを見る。オムライスの食べ方が解らないのか、手を付けずにじっーっと見ていた。
「結衣、イーブイから助けてオーラが見えますが如何致しましょう?」
「あ、あー……助けたいのは山々なんだけど」
「山山裏山?」
「黙れ」
暫く静かに食べていたちなつは、京子と結衣の様子に気付いて
いち早く結衣の隣に陣取ろうとして……コケた。
「…いったぁ」
「大丈夫!?ちなつちゃん」
イーブイ姿のあかりが真っ先に反応して、心配したが…それよりも京子と結衣は見てしまった。
イーブイ姿のあかりの耳に当たる部分が一瞬だけ飛んだところを。
幾らお団子が着脱式疑惑があっても耳が取れるところは見たくはなかった。
「えっと。なんで私の事を離そうとしないのかなぁ……?」
「いや…?」
「嫌とか嫌じゃないとかじゃなくて。私以外でも別にいいんじゃないかなぁって」
「………ふえ………うぅ」
「あ、イーブイたん泣いちゃった」
その京子の声に、ちなつは睨みを効かせてからまたイーブイに向き直る。
「解った、解ったから泣かないでよ」
「えへへ……わーい」
「ちょ、抱きつくな!」
「ち、ちくしょー!!!!結衣のばーか!浮気してやる―!」
「いや、なんでだよ」
そんな捨て台詞を残して、京子は立ち去って行った。
多分、トイレにでも立ったのだろう。
その間にも、イーブイ姿のあかりは生野菜を黙々と食べていた。



なんで私が。
そんな思いを終始持っては、あかり姿のイーブイにオムライスを食べさせているちなつ。
あれから京子も戻って来て、食卓は賑やかになった。
「はい、口開けて」
「ちなちゅー、私にもあーん」
「……そういえばなんであんなところにいたの?」
当然のように、京子からのお強請りが来たが華麗にスルーした。
やがて京子の口は結衣のスプーンで塞がれていた。
「黙ってような、お前は」
「ム、結衣ひゃんのヘチ」
「口に物入れながら喋るな!」
「それ、あかりも気になってたよぉ。どうしてイーブイさんはあそこにいたの?」
「………あかりちゃん、いたんだ?」
「いたよ!てか、イーブイさんは今あかりの姿じゃない!!」
「うんうん、そだね。つーか…名前どうしよっか。見た目あかりちゃんだから―――」
「あかちゃんでいいよー、もう」
「ちょっと、京子ちゃん!それはあかりが嫌ぁ!!!」
「こういうのって私達の意見より、イーブイの意見尊重した方がいいんじゃない?」
「結衣ちゃんまでそんな!!!」
「わたし、あかちゃんでいい!」
「え!?」
「でもせっかくだし、もっとべつのなまえもききたい」
それを聞いて一番安心したのは、勿論あかりである。
「えー…じゃ、おだんごとか?」
「ちなつちゃん!それってあかりのお団子頭だけ見て言ったよねぇ!?」
「そんなことないよー。ほら、この子って茶色いじゃん?ね!」
「うっ」
その言葉に、あかりは先程鏡越しで見た自分の体毛の色を思い出して口を噤むしかなかった。
「うん、いいんじゃない?解り易くて」
「ちぇー。あかちゃんもよかったのになー」
結衣と京子は食べ終わったお皿を片付け始めながら、口を挿んだ。
とは言っても、片付けをしているのは専ら結衣だけなのだが。
「って!私だけ食べ終わってなくてスミマセン」
「いいよいいよ。ちなつちゃんはおだんごの面倒見ててくれたし」
「ありがと、ちなつ!おいしかった」
「う、うん」
そう結衣とおだんごに笑顔で言われたら、素直に首を縦に振るしかないちなつだった。
「それで、おだんごさん。あそこにいた理由だけど……」
「う、うん」
場の空気がピンと張り詰めたような気がした。



野生なのかトレーナーのポケモンかは判らなかった。
いきなり攻撃が降ってきたのだ。
おだんごは防戦一方のまま、ただひたすら逃げたと言う。
「おだんごも攻撃すればよかったのに」
そう言う京子に対して、おだんごはこう切り返す。
「こうげきわざ、つよいのあまりもってない」
それから逃げるにも限界が来たと感じたおだんごは
一時的にも隠れるような場所を見つけようと辺りを見渡す。
丁度その時だった。森を抜けた奥の方から、眩しい光が降り注いでいたのは。
おだんごは一か八か、その光に賭けてみる事にした。そして飛び込んだ先があの場所だった。
「そこをあかりとちなつちゃんが見つけたんだね」
「うん、でもあかりちゃん達が入れ替わってるのは?重要なのそこでしょ!?」
「あのね!たぶんだけど……わたしのせい」
興奮気味のちなつを前に、おだんごが喋りだす。
「「「「え?」」」」
あの時。
あかりとちなつに見つけられたおだんごは、ホッとして一瞬だけ気を失った。
気を失ってる場合では無かったのかも知れない。
ちなつがあの場を離れた後、おだんごを攻撃したポケモンの技の一つが
パニックになっていたあかりと、おだんご諸共ヒットした。
ヒットする寸前、咄嗟におだんごは自身の技を出していた。
そして、気付いた時には。
「あかりになってた」
なってた、と軽く言うおだんごに対して、あかりはやや半泣きになりながらもおだんごに訊ねる。
「も、もしあかりとおだんごさんが元に戻らなかったらどうするの!!」
それは他の三人も思ってた事だ。元に戻らなかったら……
それはそれで怖い、けれど美味しいなとは京子だけが思っていた。
「とりあえず行ってみるか、その攻撃を受けたところまで」
「そうだね~、何か判るかもしれないし。光ってのもあれば一石二鳥じゃん?」
「うぅ…元に戻れるかなぁ?」
「大丈夫だよ、あかりちゃん。イーブイ姿でも存在感出てるから」
「それって普段のあかりの存在感がないって言ってる!?」
その姿で百面相されても、可愛いだけだ。
結衣も京子もちなつも口には出さないで、それだけを思いながらも外へ出る為の準備を始める。
「あ、ふと思ったんだけどさ?」
「何?京子ちゃん」
京子があかりをじっくり見ながらポツリと言う。
「あかりって今全裸だよね?」
「「……」」
「ぜんら?」
「きょ、きょ、きょ、京子ちゃーん!!!!!」
「新手のあかり弄りか、お前は」
「えー…事実を言ったまでだよ?私は」
そんなやり取りを傍で見ていたちなつの袖を掴んだおだんごが一言。
「といれいきたい」
その声を聞いたちなつとあかりの行動は迅速だった。



「はぁ~……笑った笑った」
「京子先輩、あんまり私をイラつかせないで下さいね?」
「でも見たかったなー、おだんごがトイレするとこr」
「話聞いてましたか?京子先輩」
既に黒いオーラを出しながらイラついているちなつを前に、
おだんごはあかりを抱えながら顔を見合わせていた。
「あ、この辺だったよねぇ?」
「うん、ここおぼえてる」
「初めは私が見つけたんだよね。変な生き物がいるなぁって思って」
それが目を離した隙に、自分の親友と入れ替わってしまうとは思っていなかったけれど、と
ちなつは溜め息を吐きながら、親友の姿を横目で見る。
それでも自分が入れ替わらなかっただけマシかな、と思ってしまうのはこの性格故である。
「ちなつちゃん?」
「え、ああ…なんでもないよ。元に戻れる方法、見つかるといいね!」
「うん!ありがと、ちなつちゃん」
半分は本音だからいいだろう、とちなつは思いつつ、おだんごがいた辺りを改めて見る。
「来たはいいですけど、どうします?」
「うーん…おだんごも技を出したんだったよね?」
「ぜったいっていえないけど…だしたとおもう」
「あ、じゃあ同じ技をあかりが出せばいいんじゃね?よく解らないけど」
根拠も無しに京子が言うが、あかりは浮かない顔のままだった。
「技って簡単に言うけど…あかり、ポケモンさんの技なんて知らないよぉ」
「体当たりとか?あ、大爆発とか!」
「ちょっと京子は黙ってようか」
「それにイーブイはだいばくはつおぼえないよ?」
結衣とおだんごからの集中砲火を浴びて、京子は大人しくなった。
「ひかりないなぁ」
おだんごが周囲を見ながら呟く。確かに光どころか、外は完全に曇天だった。
「ど、ど、どうするの?あかり達このままじゃ…」
「ねえ、あかり?わざのだしかたおしえるから、いっかいやってみる?」
「え゛え゛!?なんで?失敗する可能性高いよぉ」
「そうだな、ここは一旦待ってみても…」
「でもなにもやらないより、やってからのほうがいいよ?ね!」
「そうだぞ、あかり!技を出すんだ!!」
出すんだ!!じゃないよぉ…とあかりは京子に言いながらも自分に何が出来るのか、考えてみる。
このままにしていても、何も変わらないなら。
それに早く元の身体に戻りたい一心で、あかりは技を出す事を選んだ。
「すごいよ!あかり。わざつかえてる」
あかりを地面に下ろしたおだんごが、感嘆の声を上げるが他の三人はヤバい事に気付いていた。
「なあ、結衣。これ、あかりが技使った後ってどうなるんだ?」
「知らないけど……碌な事にはならないような。だから一旦待ってみてもって言っただろ」
「…早く言ってよ、結衣にゃん」
「って!あかりちゃんが凄い事に!!!」
そこで、四人と一匹の意識は無くなった。
―――
――

「あれ?」
「あ!あかり、元に戻って………え?」
「ちょっと待ったぁー!なんで麗しの京子ちゃんの姿が見えるんだ!?」
「落ち着こう。え、えーっと…お前は誰だ?」
「そう言うお前こそ私じゃないだろ!結衣か!?結衣なのか!!?」
どうやら今度はその場にいた全員を巻き込んだらしい。
京子の中には結衣が、結衣の中にはおだんごが。
そして。
「ち、ちなつちゃん?平気…?」
「………なんで自分に慰められてるの?私」
「うっ…そんな事言わないでぇ~!」
ちなつの中にはあかりが、おだんごの中にはちなつが。
あかりの中には京子がそれぞれ入ってしまった。
「もとにもどるには、しばらくかかるのかなぁ?」
「元はと言えば!おだんごが!!悪いんだよなぁ!!!」
「ちょっと、あかりちゃん!結衣先輩に何してるの!」
「あかりはこっちだよぉ…」
「京子止めろ。頭がついていけなくなる」
彼女等が無事、元に戻れたかはまた別の話。


あとがき
書いてて楽しかったw
ホラ、好きな子には苛めたくなるじゃないですか!
じゃないですか!じゃないけどwww
うん、楽しかったw
[ 2013/03/04] ゆるゆりSS |