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ぴくしぶ





バレ。

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リア充達の行事。
ちなあかで何か書いてくる。
【ちょきはちょこれーと】

いざチョコを渡しに行くとなると変に緊張する。
こんなキャラじゃない筈なのに。
そう言い聞かせつつ、鼓動が静まるのを待っていると。
「行かないの?」
隣からそんな声が聞こえた。
勿論その声の主は判っていたし、彼女の名前を呼ぶこともしない。
「行きたいけど緊張してきた。緊張解いてー」
「もう…しょうがないなぁ、ちなつちゃんは。こっちおいで」
期待しないで言われたとおりにあかりちゃんの方へと近づいた。
この子に何が出来るって訳でもない、相変わらず私はどこか酷い。
そんなことを片隅に、私はあかりちゃんに頭を撫でて貰っていた。
「……一応訊くけど何?あかりちゃん」
「うん?」
「なんで撫でられてるの、私」
「え!?ダメだった??」
期待はしていないとは思ったものの、こう恥ずかしいことをさらりとされると
こちらが余計に恥ずかしい。教室に誰もいなくてよかったかも知れない。
「…よし!行って来る」
撫でられた分、緊張よりも羞恥心が勝ってしまった。
よりによってあかりちゃんなんかに。
でも、今なら渡せそうな気がする点では感謝しないと。
「あ、それじゃ何か理由付けて京子ちゃん呼びだしておくねぇ」
「え、ああ…」
振り返って彼女を見た時には既に携帯を弄っていた。
そうか、冷静になって考えれば京子先輩がいるとチョコを渡す渡さない以前の問題で。
本命のチョコを渡すのはただ一人。私はメール送信したよぉ~と笑顔を向けて来る彼女に
ぎこちなく笑いながらその足をごらく部が占拠している茶道部室へと向かった。



どうしたの?初めに聞いたのはそんな言葉。
その時の結衣先輩の表情はもう思い出せない。
緊張は幾分解れたと思っていた心。
だけれど、いざ本人を目の前にすればどこかに飛んで行ってしまった。
京子先輩が出て行ったところでこの先輩が何も解らない人ではないだろうし
解らない人ではあってはならない。
もう、ここはさっさとチョコをあげてしまおう。
頭では色々考えられても、中々身体の方が言うことを効いてはくれない。
その間も結衣先輩は何も言わず、ただ待っていてくれた。
もしかしたら何か言っていたのかもしれない。
私が状況をあまりにも把握してなかっただけだ。
あ、これ…よかったらっ!どうぞ―――自分で何言ってるかも意味不明で、それでも先輩は。
「ありがとう」
言ってくれた。
泣きそうになって思わず部室から出た。
出たところで京子先輩とぶつかったけれど何も言われず入れ違いざま中に入って行った。
傍にはさっきまで一緒だったあかりちゃんもいた。
「……っ」
何か言おうとしたけれど、口を開けば涙が出そうで何も言えなかった。
あかりちゃんはあかりちゃんで、何を言っていいのか判らないと言った風な顔と仕草で
こちらを見ていたが何かを思いついたらしく。
「そういえば、ちなつちゃんにはまだだったよね」
そう言ってガサゴソと鞄の中の物を取り出す。
「な、何?」
それだけ軽く言って、あかりちゃんを見る。
先程の出来事があまりにも自分の中で大きくて、色々と飽和状態だった。
「はい!これ、あかりからちなつちゃんに。えへへ!今年は自信作なんだぁ」
「え?私に」
「そうだよぉ~。どうぞ!」
貰っていいのだろうか?ふとそんな疑問が浮かぶ。
今まで結構なこと、彼女のこと蔑ろにしてきて。
恋愛相談や練習と言いつつ、彼女に色々無茶言って。
思った時には。
「…あ」
止めていた雫が落ちていた。
「ちなつちゃん!?どうしたの!!!?」
「な、なんでもない!あ、これあげる」
誤魔化しの為にあかりちゃんに押しつけたそれは
あかりちゃんに手伝って貰って作った結衣先輩へ渡すチョコのあまりで。
深く考えない様にしようとしても。
「ちなつちゃん…?」
「来月!くれるんでしょ?」
そんな強がりしか言えない自分が、一番嫌いだった。


あとがき
こんなリア充イベントに乗っかるなんてこと
果たしてここ1,2年のうちでは初めてではなかろうか。
タイトル?真面目に考える気力なんざなかった。
これ書いてるの、13日ですしねwww
[ 2014/02/14] ゆるゆりSS |