記事タイトルは気にせんといて下さい。
続きからりーくる。
健全。不健全モノは気が向いたら書くんでw
【こんな世界だから】
どうしたの、なんて訊かないでくれ。
ホントはもう解ってるんだろ?
解ってて何も言わないあたしを自由にしてるんだろ。
あたしだって最初はほんの気まぐれだったさ。
そう、それこそどこでこうなったかなんてもう自分でも理解不能だ。
―――
――
―
「…や、何」
「それはこっちの台詞よ。どうしたの、さっきから」
「さっきも聞いた、それ」
「もう」
こんな返しの繰り返し。
あたしはまた彼女に向かって手を伸ばす。
自分にはない物を欲しくなるのは人類みな平等なのだ。
…勿論あたしだって。
欲しい物は細かく言えば色々とあるけど、広く言ってしまえば。
「全部なんだよなぁ」
「何が全部?」
「だからぁ…うわぁ!?」
「ってそんなに驚かなくても」
驚くよ、誰だって。多分だけど。
思わず距離も取ってしまう。
今までが今までだったために、彼女は少し目を見開いていた。
そりゃ、ずっとどこか触られてたなら何か言いたくもなるだろう。
けれど、そんなのは。
そんなあたしを自由にしてる向こうにだって責任はあるんだ。
そう結論付けて。
あたしはまた何事もなかったように戯れ始める。
☆
「あーあ。ずっとこんな時間が続けばいいのに」
「そんなに私と一緒にいたい?」
「いたい」
「あ、そうなの」
「あれ?照れてる?」
「照れてません」
照れてるじゃん。言って頬をムニムニする。
止めてと言われたが嫌そうでもなかったので、思いっきりハグしながらムニムニ。
顔真っ赤だ。つられてこっちまで赤くなりそうなんで適当なところで止める。
「まだ顔赤い?かわいー」
「あのね…誰の所為だと思って。あと色々触るのはもういいけど」
「うん?」
「変なところは 絶 対 に 触らないでね」
「変なところって?」
「………解ってるでしょ?」
「えー解んね」
「貴女ねぇ」
「ああ、待って!ちょっとさ」
「ん?」
こうして遊ぶのも面白いから止められない。
さっきも言ったけど、ずっとこんな時間が続けばいい。
ただの願望でも口にせずにはいられない。
―――
――
―
どうしたの、なんて訊かないでくれ。
ホントはもう解ってるんだろ?
解ってて何も言わないあたしを自由にしてるんだろ。
あたしだって最初はほんの気まぐれだったさ。
そう、それこそどこでこうなったかなんてもう自分でも理解不能だ。
「一つお願いあるんだけど」
「何かしら?」
「したいんだけど。キス」
「何言い出すかと思えば」
「な、なんだよー、したくなったんだからいいじゃん」
「私からするの?してくれるんじゃなくて??」
ズルい。
そう思いながらも自然と重なっていた。
あとがき
あえて二人の名前を出さないことで生まれる熟年夫婦感。
好きです、こういうの。
え?単に面倒だっただけ?何を馬鹿な。
次のSSは全く未定!