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勢いって大事だよ

昨日思いついたネタそのまま投下。
続きからりーくるシリアス。
原作バレなし。時系列は多分みーくん加入前。
…こればっかだな、ゴメンね、みーくん。
【美しいものほど儚いとかなんとか】

こんな時は何も言わない方がいいんだ。
理屈では解ってるのに、思考がそれを邪魔をする。
これまでだって1回や2回じゃないし、黙ってれば落ち着くのも理解してるのに。口は勝手に動く。
案外、参ってるのはあたしなのかも知れない。
「りーさ…悠里?落ち着いたか?」
顔を上げた悠里と目が合う。反則だ、その表情は。
「私ね、たまにもうどうしようもなくなるの」
解ってる、なんて安直に言ったらこの人は怒るだろうか。でも。どうしようもない衝動なら解る気がした。
「……そろそろいいかな?」
「もうちょっと、ダメ?」
ダメなんて言えたら苦労してない。
背中に回された悠里の腕が一層強く抱きしめられるのを感じながら、悠里の頭を撫でてやった。
「満足そうな顔しちゃって」
クスリと笑う。
それでも。今の悠里にはこんな顔が見てて1番安心する。



ーーー
ーー

あれは、いつだったか。
学園生活部が出来てから、数日経ったある日だとあたしの中の記憶回路は言っていた。
「胡桃…」
「おう?どした、りーさん」
「あの、ちょっといいかしら」
「いいけど、何?ここじゃダメなの」
頑なだった。結局折れたあたしは、由紀がめぐねえとの授業中に1回寝室に戻った。
「ごめんなさい。こっちの方がいいから」
「いいよ、別に。それで、りーさん」
「悠里でいいわ」
「え、えー。暫く呼んでないし恥ずいんだけど」
「お願い」
その目が今にも消えそうで、悠里と呼ぶ。
心底嬉しそうにしてあたしに顔を埋めてきた。正確には腹部に。
「ちょ、悠里さん!?」
「私、胡桃から産まれてくればよかった」
言ってる意味を理解するのに数分かかった。
声をかけようにもなんてかけたらいいか解らない。
「ど、どうかしたか?」
ただ、それだけ。
言ったあとの彼女の表情は今も瞼にこびりついたまま。
「胡桃はどう?小さい頃の思い出とか」
「…は?」
「私はそんないい記憶ないのよ」
「……そっか」
やっぱり気の利いた言葉なんて出て来ない。
だから、ね?胡桃から産まれてくればよかった。
なんて自嘲う彼女が痛い。
「胡桃??」
「でも、さ。あたしから産まれるって悠里はあたしの娘になるってことだぞ、それ」
言って自分が不機嫌になってることに気付かないフリをする。
あたしはなるんなら悠里のお嫁さんだ。
………いや、何考えてるんだ。
「娘は考えてなかったけれど…私は胡桃がいればそれでいいから」
そしてまた、顔を腹部に埋める。
不安なんだろうな。人一倍自分のこと話さない人だ、こんなことで気が紛れるんならいくらでも付き合うさ。
「ま、それはあたしも人のこと言えないけど」
「何か言った?」
「いんや何も。落ち着くまで傍にいるから」
そして悠里は静かに眠りについていた。
頭を軽く撫でながら、顔を覗き見る。
いい顔してる。そしてあたしまで眠くなって来た。
ヤバい、寝そう。
そう思った時はもう意識は途切れていた。
ーーー
ーー




「ね?胡桃」
「どした?もっと撫でて欲しいとか?」
「そうじゃなくて。たまには胡桃を撫でてみたいわ」
「えー」
嫌な訳じゃないけど。
多分この状態で悠里に頭を撫でて貰うとしたら、色々距離が近くなる。
「それじや、撫で撫で~」
近い。解ってたけども。近すぎる。
「悠里?」
「私、胡桃には感謝してるの。お礼したいけど、すぐには見つからなくて」
「そんなのいいよ。悠里がいてくれれば、さ」
「ありがと。私を必要としてくれて」
「ここに悠里を必要としないヤツなんていねーよ」
「胡桃、大好き」
「お、おう」
「それだけ?あたしも好きだーっての期待してたんだけど」
「無茶言うなよ」
「生まれ変わったら結婚したいなー、胡桃と」
「あたしから産まれたいんじゃなかったの」
「生まれ変わる頃には技術が進歩してるわ」
「まあ、な」
ふとまた目が合う。磁石のように重なった視線は中々離れてくれない。
「胡桃、大好き」
「さっきも聞いたよ。大丈夫だって、あたしも好きなんだから」
「うん」
なんて口にしながら、唇は塞がれる。
一緒に背負って行けばいい。
抱え込むなら、無理矢理にでもその荷物を奪えばいい。
唇を離して改めて悠里を見る。
「顔真っ赤」
他にも言いたいことはあった筈なのに、出て来たのはこれだった。
「…胡桃だって」
お互い様だ。
軽く笑いながらまた口を重ねる。
もう何も考えてない。
彼女といれば何も怖くない。
それはきっと悠里も同じだ。


あとがき
たまにはこういうのも。
筆が走るとバッーと書けるんでね。
シリアス気味になったのは気分です。
ギャグばっか書いてるんじゃないよ!滅多にシリアス書かないだけで。
[ 2016/03/06] がっこうぐらし!SS |