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うむ。

たまに壊したくなるんですよね。
あの衝動はなんだろう。そんな訳で続きからりーくる。
みーくん加入後の胡桃噛まれ前までのどこか。
胡桃ちゃん若干壊れ気味。
【君がいればこんな世界なんて】

チラッと横を見る。
静かに本を読んでいる美紀が映る。
また顔を戻す。
家計簿と睨めっこしてる悠里がいる。
いつの間にか止まっていた手を動かしてシャベルを磨く。
無心で磨いていた筈、だった。
「あーあ、悠里に抱きつきたいなぁ」
無心で磨いていた筈、だったんだ。
「抱きつきたいんですか?胡桃先輩」
「だって悠里が目の前にいたら抱きつくでしょ?むしろ抱くでしょ」
「何言ってるのよ、胡桃」
無心?何それ。
それからシャベルは最早磨かれていない。
長机に立てかけられたシャベルはどこか哀愁を感じる。
「ねー、悠里。いいでしょ?」
「何をよ。それと、美紀さんもいるんだから」
「私邪魔なら由紀先輩のところ行ってますから」



「あたしはいい後輩を持って非常に満足だよ」
「解りましたから。ところで、りーさん」
ちぇ。美紀のやつ冷たいなー。
「何?美紀さん」
「なんかもう胡桃先輩、変な方向にアクセル入ってるんで気を付けて下さいね」
「ありがとう。でもああなったらどうしようもないと思う」
…なんだろうか。
凄い失礼なことを言われている気がする。
あまりにもあたしを放っておくと拗ねてやるぞ。
「それは…もう、ご愁傷様としか」
美紀は最後にあたしを見て部屋から出て行ってしまった。
結局なんだったのか、悠里に尋ねるよりも早くあたしは悠里を抱きしめる。
「シャベル磨いたの?」
「磨いてないね」
「せめて磨きなさいよ。大事なものなんだし」
んー。大事なものだけど。
悠里より大事かと言われれば答えはNOだしなー。
それに、だ。
「悠里から離れたくないもん」
「……言うと思ったけど」
言いながらキスしてくれるから悠里は大好きなんだ。



「悠里さ、あたしのことどれくらい好き?」
答えは予想出来てるのに聞く辺り、あたしも意地が悪い。
だって悠里はきっと宇宙一大好きって答えるから。
うん。あたしだったら余裕で答える。
「どれくらいって、普通に好きだけど」
「ん?普通に??」
「普通に」
普通ってなんだっけ?とりあえず悠里の口を塞ぎながら考えた。
色々我慢出来ない。
そう思ったら頭が軽く痛くなった。
何かと思ったが、なんてことない。
悠里にチョップされてた。
全く。そんなんで止まるあたしじゃないってーの。
「悠里ー。お願い!!」
「ダ、ダメ」
「どーしてー」
「あのね、胡桃」
「今2人だけだよ?平気だって。美紀は空気読める後輩だし」
そういうこと言いたいんじゃなくて、と悠里が言った直後だった。
半分くらい悠里を襲っている状態の中で。
「まだお邪魔ですか?私」
あたしが空気読めると思っていた後輩がこっちを見ていた。
うーん。
ここははっきり邪魔と言って追い返すのもアリかも知れない。
でもそれはそれで何かなあ。
なんて思考を巡らせてる筈だった。
「胡桃…」
「はっきり言いますね、胡桃先輩」
「うん?何が」
「あー、言ったこと無意識ですか?ここまで来ると怖いですよ」
「怖いって。え、あたし何か言ってた?」
「「邪魔」」
アレ?可笑しいな。
口にした覚えは全くないんだけど。
「えっと、それは」
「あ、大丈夫です。すぐに出て行くんで。どうぞ続きをごゆっくり」
空気読める後輩の目が軽蔑の目に染まっていたのは見なかったことにした。



「どうするのよ、もう」
「続きしてくれって言ってくれたじゃん。しようよ!」
実際にはそんな風には言われてないけど。
したくてたまらない欲には勝てない。
「なんでそんなに…いえ。いいわ」
悠里はそう言ってあたしに預けてくれる。
うん、あたしこれだけで最高に幸せだ。
「じゃ、遠慮なく」
「そういうのいいからやるんなら早く」
「悠里のそんなとこ可愛いよー」
「馬鹿」
赤くなった悠里を見て、本当に可愛いと思う。
そしてこっちも釣られて赤くなるんだ。
攻めてる筈なのに攻められてる、そんな感覚。
ずるい。
「悠里ー。大好きー」
「うん、知ってる」
「そこは私も好きだよとか欲しかった」
「そんなこと言われてもね」
ほぼゼロ距離。
目の前以前の問題に悠里の顔があってよく解らないけど。
ずっとこのままがいいなんて思う。
「悠里ー。愛してるー」
「私もよ」
これだから。あたしは若狭悠里にしか目が行かない。


あとがき
被害者、みーくんさん。
苦労人だよ、うちのみーくんさんは。
胡桃ちゃんを常識人から離してみると尚更ね。
ホントはもっと胡桃ちゃんぶっ壊そうかと思ってたのは秘密。
[ 2016/06/24] がっこうぐらし!SS |