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うーん。

続きからりーくる。
時系列はみーくん加入前のどこか。
イチャイチャしてるよ!
恐ろしく言うことがもうない。
【君といる時間を】

「ねえ」
「何?」
「大したことじゃねーんだけどさ、覚えてるかなーって思って」
声をかけたのは偶然思い出したからとかじゃない。
きっとあの頃と同じ空が広がっていたからだ。
「覚えてるって言うと?」
「前にさ。くれたじゃん、悠里。おそろいのアクセ」
独り言でこれ可愛いと呟いたそれは近くにいた悠里に聞こえてて。
だったらお揃いで買いましょうと言っていたものだ。
「覚えてるわよ。胡桃、随分と遠慮してたものね」
「だってそれは」
「今、あれどうしてる…なんて聞くだけ野暮ね」
「鞄が案外無事だったから、今持ってる」
「そう…なの?」
嬉しかったんだ。
おそろいで何かつけるなんてことは。
だから世界が終わるあの日も鞄につけていた。



「ちなみに悠里はどうしてる?流石にもうないかな?」
先ほどの嬉しかった感情はとりあえず閉まっておく。
悠里が未だに持ってるなんてないと思ってたし。
この世界は残酷過ぎるから。
生きて行くだけで必死だ。
悠里と目が合った。
「ごめんなさいね、多分もう…」
「いや、いいよ。でもこうなるとまた何かおそろいで欲しくなるなー」
「また?例えば?」
「なんでもいいよ。悠里がくれたものなら」
なんて。
なんでもいいなんて、多分嘘で。
そんなこと、悠里も薄々は気付いている。
互いに何も言わないでいるのはこの関係が好きだから。
思い切って関係も何もぶち壊すことも考えたことはあるけど。
もうあと1歩が踏み出せないまま。
あたしは悠里の髪の毛にそっと触れる。
チラッとこちらを見た悠里は視線を戻した。
どちらも目の前の人が好きな癖に、いつも相手の出方を伺っている。



「もしも、なんだけれど」
「んー?もしも?」
そう言う悠里の顔は見ない。
何を言って来るのか解らない。
静かに待つことにした。
「お揃いのもの、欲しいって言えばくれるのかしら?」
「え?あげれるものならあげるけど、何?」
やっぱり顔は見ないまま。
ただ単に心臓の音は煩かった。
「引かないでね?」
「引く訳ないじゃん。そんな変なものなの?」
「…それ、は」
「ま、まあ。いいから言ってみてよ。おそろいでこっちからもあげるんだから」
そんなあたしは未だに悠里の髪の毛を弄っている。
急にこっちを向いた悠里に、多少なりとも動揺せざるを得ない。
「しない?…キス」
「あー、うん。なるほど」
「胡桃も悪いのよ?さっきから私の髪の毛触ったりするから」
「なんか触ってないと落ち着かなくて」
「もう、そういうことが時に毒になること覚えておいてね」
「毒、ね。あたしはそんな風に思わないけど」
言って悠里に口付けする。
1度離れたそれは、悠里によってまた塞がれた。
離したくないのはお互い様。
それでも何回もしたくなってまたあたしは悠里に近付く。
こんな状況だからこそ、おそろいのものなんて限られてくるんだ。
自分に言い聞かせてはあたし達は何回も重ねた。
「もっとしたいな」
「悠里って案外欲しがりだったんだな」
顔が赤くなる悠里を見ながら、また唇に落とす。
このまま悠里と言う名の海に溺れたかった。
「胡桃は…」
「うん?」
「好き?」
「好きだよ」
「…何が、って聞かなくてもいいの?」
解るよ。
あたしだって同じ気持ちだし。
悠里が言わなかったらきっとこっちから聞いてた。
「それにさ」
「…」
「悠里だって好きなんでしょ」
無言で抱きしめられる。
抱きしめ返した時、妙に嬉しくてどうしようもない。
「ね、胡桃」
「何ー?」
「ずっと一緒にいましょうね」
「ん」
ずっとなんて不確定なものは解ってるつもり。
でも目の前に悠里がいれば、今はそれだけでいい。
少なくとも悠里もそうであって欲しい。



「何か飲む?」
「いい。まだこうしてたい」
「…そ、そう。でもそろそろ由紀ちゃんが来る頃だからね?」
「マジかー。じゃ、最後にもう1回だけ」
「はいはい」
今日、いきなり悠里があんなことを言い出したのかは不明だ。
でも心のどこかで燻っていたものに決着がついたのには感謝している。
もしかしたら、悠里もずっともやもやしていたのかも知れない。
この関係も好きだけど、やっぱりいつまでもこのままってのもよくない。
きっとこれなんだ。
あたしは悠里に向けて一言。
「ありがと。大好きだぜ!」
「え、ビックリした、どうしたの?」
「なんとなく」
「なんとなくって」
「まあまあ」
廊下から足音が聞こえる。
由紀がこっちに来ている。さっき最後とか言ったけど。
隙を見て、悠里にキスをした。勿論怒られたけど。
「胡桃…」
「したくなったんだ、仕方ないじゃん」
「もう、仕方ないって」
満更でもない様子の彼女に笑顔を向ける。
赤くなっている悠里の顔はこちらを向いてくれなかった。
「悠里かわいいー」
更に顔が赤くなった気がした。


あとがき
こんなのもいいかなと思って。
それにしてもイチャイチャしてるなぁ。
そして由紀さんはまた名前だけ。
りーくるにおけるみーゆきの出番のなさは異常。
[ 2016/09/17] がっこうぐらし!SS |