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更新だよ!

最新刊のネタバレありまーす。
あと純粋にくるみちゃん好きな人は見ない方がいいでーす。
ああ、私は変態的にくるみちゃんが好きなのでこんなん書いてます、問題ない。
それでは続きからどうぞ。
【見てるだけで辛いなら見なくていいから】

ここは。
随分と歩いたようでいて、実は大して歩いてないんじゃないか。
解らない。
あたしはそもそもどっちから来たんだっけ。
あいつらが蠢いてる中でふと我に帰る。
行かなくちゃ。
どこに?
そう、だ。無理そうだったから離れたんじゃなかったか。
無理ってなんだ。
行くって言っても場所ももう解らない。
もう、疲れた。
少し休憩したっていいよな。
させてくれよ。
いつも纏わり付いているこいつらは、邪魔だ。
邪魔なのに。
最近は倒すこともしないまま。
あたしは夜が明けるのを突っ立ったまま見送った。



最後に名前を呼ばれたのはいつだっけ。
最後に素直に食べ物を美味しいと感じたのはいつだっけ。
思い出せない。
最後に今も必死で生きているであろう仲間を美味しそうと感じてしまったのはいつだっけ。
イツダッケ。
あたしはもうどのみち戻れない。
歩き始めた足は行き先も見当たらないまま。
縋って縋って1歩づつ。
はっきりしない視界に入って来たのは、どこかで見た家。
ああ、そうか。
あのラジオ流していた人の家、か。
いつの間にかこんなところまで来ていた。
だからって何する訳もない。
あたしはまた行き先も決めずに歩き出す。
途中で躓いた。
あいつらが地面に倒れてた。
それに引っかかった。
何故だろう。あいつらの足が腐ってたのに。
あたしの足が腐ってると一瞬でも思ってしまうのはもう色々と手遅れなのだろうか。



別に必要なくなった相棒は置いてもいい。
けれどそうはしたくなかった。
やっぱりこれだけは。
動かないあいつらを横目に見る。
考えないようにしていた。
していたのに。
噛みつきたくて仕方ない衝動に駆られる。
目を逸らそうとしても頭が言うことを聞かない。
仕方なく目を閉じた。
目を閉じても眠ることなんてない。
いつの間にか朝になって、あいつらは会社や学校に行ったらしい。
中途半端なあたしはそこからまたアテもなく街を行く。
這っているあいつらを見た。
そこまでして行きたいのか。
そう思いながらも視界はどんどん悪くなる。
くそっ。
バランスを崩した。
やばいと思った時には遅かった。
相棒を落とし、道路に手をついていた。
目の前で先ほどのあいつらと目が合う。
…だめ、だ。
ここにいたら危険だ。
いや、どこにいてももうだめだ。
行、こう。
行かなくちゃ。
どこに?
細かいことは考えないことにした。
だって。
アタシハ。
あれ?
あたしは、誰だっけ?
名前を呼んでくれた奴らはもう遠い遠い場所だ。
振り返る。
もう何者でもない。
そんなの、あそこを離れた時から決めたこと。
後悔なんてしてない。
してないのに。
見辛い視界の中で、あたしは涙した。
目から零れ落ちるそれもそのまま。
また離れる。
自分に逃げてるなんて思われてもいい。
今はただ何も。
数匹のあいつらとすれ違いながら、辿り着いたのは自分の家だった。
そう思ったのはほとんど直感。
表札はまだ生きてた。
……見えない。
かなり見えなくなってる目をじっくり見る。
でも。
何度見ようとも。
自分の名字すら最早理解出来ない。



解らない。
あたしはそもそもどっちから来たんだっけ。
あいつらが蠢いてる中でふと我に帰る。
行かなくちゃ。
どこに?
そう、だ。無理そうだったから離れたんじゃなかったか。
無理ってなんだ。
行くって言っても場所ももう解らない。
もう、疲れた。
少し休憩したっていいよな。
させてくれよ。
いつも纏わり付いているこいつらは、邪魔だ。
邪魔なのに。
最近は倒すこともしないまま。
結局、家には入らない。
入ってもどうせ何もない。
あっても何も思わない。
そんなことを思ってしまう自分が凄く嫌で。
今度はどこに行くんだろう。
そう思いながらも足は動く。
時々、邪魔なあいつらを素通りしながら。
時には足を掴まれそうになりながら。
それでもあたしは足を止めることをしない。
見覚えのあるようなボロボロの校舎に着く頃には。
あたしの頭には何もなくても。
きっと。
『あたし』と言う存在は幸せなんだろう。
だから、誰か。
あたしの名前を知ってる誰か。
あたしを見つけた時は。
潔くこの手でやってくれ。


あとがき
こういうのも書きたくなるんですよ。
あ、なんか石飛んで来そう。
飛ばされる前にトンズラこきます。
大丈夫、次の作品はラブラブしてると思う(思うだけ)。
[ 2016/09/19] がっこうぐらし!SS |