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ぴくしぶ





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2月終わりだとか信じないぞ!<挨拶
続きからくるみき。
高校から大学に行く途中のどこか。
2月後半の怒涛のくるみきタイム終了のお知らせ(まあ全部誕生日祝
【いつか、とかそんなの抜きにしようか】

いつからだろう。
あたしより先にこいつが屋根の上で空を見上げているようになったのは。
いつからだろう。
そんな彼女の後ろにあたしが黙って座るようになってしまったのは。
「今日は少し遅かったですね」
なんて、取り留めのない言葉をかけながら視線は未だに空を向いたまま。
遅かった?馬鹿を言え。
お前が早く来てるだけじゃねーか。
「何見てんの」
「何って星以外にあります?」
「そうだけどさ。お前だったらこう別の返しが来るかなと」
「そんなもの期待されても」
「あっそ」
あたしは敢えて星なんか見ない。
見るなら目の前のやつをまじまじと見る。
見ていたら不意に彼女と目が合った。



「先輩、視線が五月蝿いです」
「視線って五月蝿いもんなの?」
「そういうものです、だから」
「?」
疑問に思っていると、あいつはあたしの身体に自分の身体を預けて来た。
な、にして、んだ?こい、つ。
「星空もよく見えますし、いいですね。これ」
「あたしが急に立ったらあぶねーだろ」
「立ちませんよ。胡桃先輩はそんなことしません」
「何、その自信」
こうも断言されては少し照れ臭い。
美紀があたしの中で少し身をよじる。
もうそろそろ美紀は寝た方がいい。
そんなことを思い始めた最中だった。前にいる美紀がこちらを向いた。
「失礼します、先輩」
「え、どうしーーー」
悪い。
唇の感触があまり掴めなかった。
こんなことになりたくなかったからお前の後ろに黙って座るようになったのに。



求められれば自然と求めてしまう。
だから最近はこれ以上、気持ちが溢れないようにして来たのに。
結局、あたしは水道の蛇口を止めることがないまま部屋を出てしまった。
部屋に帰って来た時には既に遅かった。
蛇口から出た水は美紀への想いで一杯になってた。
そして決壊した。
「せん、ぱい。あの」
「いーよ、言わなくて。あたしだってさ…」
あたしだってなんだ?
何を言うつもりだ。
そんな簡単に言えるものでもない。
解ってる。そんなことは。
いや、本当は全く解ってない。
頭の中がグルグルと渦巻く。
こんな息がかかる距離にいるのに、遠い場所にいるような錯覚さえ覚える。
「お願い、聞いて貰っていいですか?」
「な、んだよ。お願いって」
聞いちゃいけないような気がした。
こんな時、あたしの勘は当たるんだ。
耳を塞ぎたい欲求に駆られる。
でも、先程の美紀の顔を思い出す。
お願いとやらがどんなものか知らないけれど、聞けないものなら断ればいい。
「胡桃先輩」
「ああ」
「隣座ってもいいですか?」
「え?隣??」
「ダメですか?胡桃先輩の顔、眺めたいんですけど」
「眺めるとかお前…」
変態かよ。
言ったら即否定された。
ついでにまたキスもお見舞いされた。
「すみません。やっぱり自分に嘘は吐きたくないし、それに」
「んー。まあ、お前はクソ真面目だからなー。そこが好きだけど」
「先輩…」
「1回認めちまったらさ、こういうのって誤魔化しもきかねーんだよ」
少なくともあたしには無理だった。
目の前の後輩だってそうだ。
だから、きっと。
「胡桃先輩?」
「今日はもう寝ようぜ。隣座りたいなら座っていいから」
「あ、はい!」
そうして車内に入っていく。
「ん?何、お前。手なんか繋いで来て。そんなキャラだっけ??」
「先輩、解ってる癖に。意地悪」
「さあなー。嬉しいけど?純粋に」
「そ、そうですか」
「そうですよ」
備え付けのベッドにダイブする。
柄にもなく明日も晴れるといいなと思いながら毛布を被る。
あいつの眠るベッドに潜り込みたいなどと一瞬でも思った自分がいた。



いつからだろう。
あたしより先にこいつが目を覚ましてることがあったのは。
いつからだろう。
そんなことはとっくに気付いていて見て見ぬフリをしてる自分にイラついていたのは。
いつからだろう。
明確に自分とあいつの気持ちに気付き始めて何もして来なかったのは。
とりあえず今は。
美紀に朝の挨拶をしたい。
それから色々考えれば充分だろ。
「あ、胡桃先輩。おはようございます」
「おはよ、美紀」
「どうかしました?」
「なんでもねーよ」
怪訝そうな後輩を目にクシャッと頭を撫でてやる。
少し照れたのは美紀もあたしも同じくらいだった。


あとがき
シリアスっぽいくるみき。
たまにはね!こういうのもありかなって。
不安とか恐怖とか2人でシェアすればいいよね。
恵飛須沢は1人で背負い込みすぎ。
[ 2017/02/28] がっこうぐらし!SS |