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ぴくしぶ





1日目の疲れた夜にそっと

くるみきなんてどうでしょうか!
なんか書いてるこっちが恥ずかしかったやつ。
高校卒業から大学行くまでのどこか。
相も変わらずりーゆきは出て来ない。
【ずっと前から君を】

「虹が綺麗ですね、先輩」
「え?何言ってんの」
反射的に返した言葉はよくなかったらしい。
いやでも考えて欲しい。虹なんてどこにも出ていない、ましてや今は夜中だ。出てる訳もない。
美紀は視線をこちらに投げたかと思うとまた元に戻してしまう。
「期待なんかしてなかったんですけどね」
「その言い回し、期待してたよな?」
「期待しちゃいけませんか」
「それで?虹はなんなんだよ」
少し空いた距離を詰めてきた。あたしが次の言葉を待っていると。
「先輩って誰よりも乙女な部分あるのにこういうの全く知らないの、ギャップあっていいと思うんですよ」
なんて言いやがる。
悪かったなと言おうとして言えないこの素早さ。見習いたいものだ。
「するなら一言言えよ」
「言ったつもりですよ?知らないのは先輩だけで」
「は?」
「虹が綺麗ですね、は貴女と繋がりたいって意味です」



「つな、なななななggg」
「落ち着いて下さい」
真顔で、しかも冷静にごく自然に言うもんだからこちらの動揺は隠し切れない。なんだよ、繋がりたいって。
「あ!解った。手だろ?手繋ぐんだろ!?」
「あー、手も繋ぎますね」
「うんうん。なんだ、簡単じゃねーか。はい、手」
差し出した手は美紀に引っ張られた。抱きしめられてるなんて言われなくても理解は出来た。けれど。
「本当に嫌ならつな、なななななgggはしませんけど?」
「嫌だったらとっくにこの身体引き剥がしてるだろ。あとさっきの台詞引っ張ってくんなよ」
すみません。なんて。
怒る気にもなれない顔を見て夜空を見上げる。その上には美紀、いけないことをしてる気分になる。
実際そうなんだろうけど、あたしはいけないことだなんて思っちゃいねーから。
「先輩?」
「ん、するならしてくれ。合体」
「そんなこと一言も言ってませんが」
「繋がる繋がらない言ったの誰だよ」
つ、と美紀は前髪を触る。少し擽ったい。
「合体より連結とかの方が理系っぽくないですか?」
いや、単にどんどんバカっぽくなるだけだ。言葉にはしないで代わりにキスを落とした。



今夜は何もかも見えない夜だった。折角眺めている空も真っ暗じゃ少し憂鬱にもなる。
そんな中、あたし達は接合していた。どうせバカっぽくなるんならもう適当にそれらしい言葉をつければいい。
「さて、と。融合した訳だけども」
「もう口に出さなくていいです」
「繋がりたいって言ったのそっち」
「先輩は、」
1度言葉を切った後輩はそのまま黙ってしまう。抱きしめる力を強くして続きを促してみた。
「言いたくないことなら言わなくていーけど」
「違っ、違います!最近私先輩のことがどうしようもないくらい好きで堪らなくなって」
「う、うん」
「こんなこと先輩が知ったらどう思うだろうなんて思って…あんなこと」
あんなこと。虹が綺麗ですね云々だろう。別にどう思うなんてない。あたしだって美紀がだいすきなんだ。
「あたしさあ、月が綺麗ですねくらいしか知らないんだけど」
「言うと思いました」
「そっか。他になんかないの?」
「そうですね、先輩らしいとすれば」
「あたしらしいって」
「ずっと前から月は綺麗だったよ、ですかね」
「意味は?」
「秘密です」
「あー、ズリい」
でもなんとなくだけど意味は解る気がした。
解る気がするだけで解ってはいないのだが、そんなもの今はどうだってよかった。
ずっとこうしていられれば。
そんな、夢みたいなことを願ってしまう。いや、願わずにはいられないんだ。
「擽ったいです、先輩」
「ん、わざとだから」
「もう…私から何もしないのをいいことに」
何もしないなんて言ってるそばから美紀にキスされる。一瞬反応が遅れた。
「なんだよ、何もしないんじゃなかったの?」
「いいじゃないですか、これくらい。向こうじゃただの挨拶ですしね」
「うちらいつから外国人になったの」
「恋人同士になれば皆外国人ですよ」
「そりゃビックリだ」
たわいない話の中でもあたし達の呼吸はほとんど同じだった。視界に捉えた美紀の右手があたしの胸を捕捉する。悔しかったからこっちも美紀の可愛い双丘に手を伸ばす。
「ちょ、先輩?」
「なあ?美紀さ、もしかしてだけど…おっきくなってね??」
「そんなの、私が知ってる訳ないでしょう」
「でも確かに前に揉んだ時より一回りくらい大きいような気が、っん……」
「先輩も順調に育ってますよ」
優しく愛撫しながら耳元で言うな。何も考えられなくなる。考えられなくなるけど不思議と嫌じゃない。もっと美紀を見ていたい。
「み、っき……」
「はい?」
「いつから、とか多分解んないけどさ。あたしはずっと前から美紀を愛してたよ」
「そ、ですか」
急に静かになった美紀を少し疑問に思いつつも見えている頰に口を押し付ける。その後動いたあたし達は唇が重なる。
「今日は一緒に寝るか?なんちゃって」
「いいですよ。そういう気分ですし」
ちょっとだけ耳を疑った。



「なんかこのままここで寝ちゃいたい欲もあるよなー」
「それは流石にダメですよ?」
「解ってる。さっきさ、美紀があたしのこと好きで好きでどうしようもないって言ってたけど」
「似たようなことは言いましたけど」
「あたしの愛してるとどっちが上?」
我ながら酷いかとも思った。
けど、聞いておきたかった。
「同じですよ、多分私も先輩のこと物凄く愛してるんだと思いますし」
「お、おう」
「だから、いつもそばにいて下さいよ?私の目の届かないところへ行ったら承知しませんから」
「それは大変だ」
「解ってます?」
「勿論」
今日何回目かのキスをした。絶対離れない。
あたしが離れたくないのに離れる必要なんてないから。そう思いながら寝ることにした。


あとがき
くるみき。
しかし、この2人ラブラブである。
恵飛須沢がサラッと意味を知らないのに言ってる時点でもうね。
これだから恵飛須沢は。
[ 2017/08/11] がっこうぐらし!SS |