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ぴくしぶ





お前、最後にりーくる書いたの8月だぞ

りーくる待ってる人ちょっと待ってね!
ネタが浮かばない…そもそも書くモチベが上がらない。
続きからくるみき。
噛まれ前のどこかと言ういつものヤツな!
【君になら解ってくれると思ってたんだよ】

今日みたいな天気のいい日は何かしていないと眠くなってくる。だからと言って見回りは済んでしまった。りーさんはさっき由紀に呼ばれて出て行った。
雲の流れを遠くで見ながら正面で静かに読書している後輩を盗み見る。癖っ毛などない綺麗な髪だ、羨ましい。ウチの学校の生徒は正直制服を着崩しているヤツが多い中、きっちりとしている。真面目である。肌理細かい肌は白くて一見心配になるものの、いざという時は頼りになる。
瞳を顔に持っていく。そうだ、意外と睫毛も長いんだ、読書で伏せた目からはこんな状況でも手入れしているような見事な目元。だからか、一瞬でも反応が遅れるんだ。
「さっきからなんですか?こっち見て」
美紀に見つかってしまっていた。でもなんでだろう?見つかるようなこと、してない筈なんだけどな。
「そんなに解りやすい?あたし」
「解りやすいと言うか、途中からずっとこっち見てましたから」
「うそーん」
「嘘言ってどうするんですか」
「なあ、美紀」
「なんですか?」
「髪の毛触っていい?」
「だ、ダメです」
「えー」
「寧ろ、私が先輩の髪触りたいです」
「え」
側に置いたシャベルが、触った瞬間に凄い音を立てて床に落ちた。



「ちょっと先輩、大丈夫ですか!?あと大きな音は出さないで下さい」
「わりー、でもお前が」
「私が?」
「いや、こんな世界じゃなかったらお前誘ってどこか行くんだろうなって」
「行きたいですね。ちなみに先輩は今どこに行きたいですか?」
「今?」
今です、なんて言った美紀は先程まで読んでいた本を閉じてこちらを見る。ちなみにあたしにも由紀にも解る内容の本らしいのだが、いかんせん横文字は読みたくない。
「どこかありません?」
「今行きたいってもなー…あ、あそことか」
「あそこ?」
こんな世界だからこそ。
ずっと1度は行ってみたかった。でもそんなことは出来ないって解ってたから。口には出さなかった。
「絶対叶わないんだけどな」
「そんなの解ってます。それで、どこなんです?私の知ってるところですか?」
「聞いても変な反応すんなよ」
「すると思います?」
さっきまで向かい合ってた筈なのに、いつの間にか美紀は隣に立ってた。反射した美紀の髪があたしの心を捉えて離さない。
「あたし、さ。美紀の家に1度でいいから行ってみたいんだ」
顔が熱くて美紀にしがみつく。そんな様子を美紀はどう思っているのかあたしは知らないけれど、しがみついた身体は熱かった。



自分の家に帰った時に凄い寂しかった。
解ってた筈なのに変な期待はするモンじゃない。生活感があの日からまるでなくなったかのようで恐怖にも囚われた。
そうだ、もうここはあたしのいるべき場所じゃない。そう考えるのに暫くの時間を要した。帰ろう、皆のいる場所へ。
最後に手紙を残したのはただの気休めかも知れなかった。
だから。
この先、皆の家に行くことがあればあんな思いはさせたくなかった。
なんて思っていたが、結局のところ家に行くことなんてないまま。だけど純粋に美紀の家だけは行ってみたかった。
「なんで、ですか?」
「なんで?」
「あ、いえ。なんで私の家なんかに行きたいのかなって」
「なんかとか言うなよ」
話す為に顔を合わせていたそれも、またあたしのしがみつきによって終わる。嫌なら避ければいい、しないのは解ってるから充分に力を込められる。
ふと頭に何か触れた。美紀の手だ。あたしの癖っ毛を触って遊んでいる。あーあ。あたしの方が先に触りたかったのに。
「何か言いたそうですね」
「なんでわかんだよ」
「先輩のことならなんでもお見通しのつもりですが」
「それじゃ美紀の家に行きたい理由も知ってんじゃん」
「それは…私の口からは恥ずかしいですし」
「ふーん?」
「私だって」
「?」
私だって先輩の家に行きたいですよ。
そんなことを口にする。突然のことで変な顔をしてしまった。
そう。
あたしが言ったことが間違ってないならば、美紀もあたしの家に行きたい理由。
それは。
「見たいじゃないですか、1度くらいは。大切な人の大切な場所」
「うん、そうだな。あたしもおんなじだ」
自然と笑顔になって笑い合う。距離が近くなった。
近くなったからか、美紀の髪に簡単に触れられる。何も言われなかった。いや、何も言う雰囲気ではなかった。
ああ。ますます近くで見ると綺麗だ。そんなことをぼんやり考えながら、あたし達はほぼ同時に目を閉じた。
一瞬しか感じられない感覚。そんなものは嫌だとばかりに美紀が離れない。
そろそろ息が苦しい。苦しい筈なのに、あたしも離れたくないと思っている。この矛盾した気持ちに蓋をした。
段々呼吸が荒くなる。感情とは裏腹に身体は酸素を求めていた。薄く目を開ける。舌を入れて来た美紀はどこか扇情的だ。抑えが効かなくなる。
「先輩…私」
「だってお前離してくれないんだもん」
「胡桃先輩、好きです」
「知ってる」
「好き、です」
言うなり額にキスされる。少し驚いて、でも納得は行って美紀を見ていると耳元で声がした。
「な、何!?」
「何って…ちょっと横になってくれませんか」
「え、あ……えっ、と」
「くれますよね?先輩」
「ひゃい」
思わず変な声を出してしまった。恥ずかしくなって早く机に横になろうと、ふと体勢を変えた。
「ただいま。すぐに出るからしててどうぞ」
「「お、おかえりなさい」」
急に学園生活部のお母さんが帰って来た。



何やらごそごそと取りに来たらしいお母さんは目当てのものが見つかったのか、チラッとこちらを一瞥したのち出て行ってしまった。
気まずい。非常に気まずい。ごそごそとしてるうちは何を探してるんだと思っていたけど。
しかし、それも今は叶わない。いっそのことあの時に止めてくれれば。
「あの、先輩。ごめんなさい…私がどうかしてた所為で」
「違うって。美紀は何も悪くないだろ、ホラ!そんな顔しない。笑顔笑顔」
「はい、ありがとうございます」
「そうそう、笑ってる顔が1番可愛いんだから」
「先輩だって笑顔素敵ですよ」
「だろ?」
「自分で言っちゃうとことか」
「大好き?」
無言で抱きしめて来た。これは言わなくても解るでしょう?的なアレなんだろう。そう思ったから美紀の方を向いてみた。
「次は手加減出来ないかもですよ」
唇を重ねてそんなこと言われるんだ。お前になら手加減なんかされなくてもいいのに。
「あたしだっーー「あら?キスだけでいいの?」
また学園生活部のお母さんが帰って来た。


あとがき
くるみき。
学園生活部のお母さんは邪魔したいんじゃなくて。
必要な物取りに戻ったのとそろそろ授業が終わるので2人に知らせに来ただけです。
恵飛須沢も直樹も2人きりにしちゃいけない。
あと恵飛須沢独白が少し多い気がする。
[ 2017/10/11] がっこうぐらし!SS |