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ぴくしぶ





お久

3ヶ月ぶりなのか、SS更新するの。
まあのんびりやればいいよね!
続きから恵飛須沢パイセンとみーくんの話。
一応ぼかしてるけど、最初からこの2人ぶっ放してるんで苦手な方は回れ右な。
【どうしても君に言ってみたかったんだ】

いつもと見る景色が違うというのは新鮮だ。
ただそれだけなのに、それしか考えが出て来なかったのはその他に熱中したいことがあるからだ。
「可愛いです、先輩」
「……名前、呼んでくれるって言ったじゃん」
伸ばした腕を美紀の首に絡めて問う。
あたしの疑問は美紀によって塞がれた。なんて早い。そしてまた言うんだろう、可愛いと。
バレバレなんだろうけど、学園生活部でうちらがそういう関係だということは秘密にしようと言ったのは他でもないあたしだ。
最初こそ納得してない美紀だったが、別にいいです。2人の時は思いっきり…あ!名前で呼びます、なんて言っていた。あたしは覚えている。
「んっ…せんぱ……」
「み、き」
名前、呼んでくれるって言ったじゃん。
そんなもの本当に呼んで欲しいのかどうかなどと頭の中を美紀で一杯にしながら。
紅い痕をつけられる度、じんわりと暖かくなるようで再度求める。それは美紀も同じようだ。
「あっ、せんぱ…」
ふと美紀の方を見てしまう。なんちゅー顔してやがんだ。



「少し話いい?」
少し、の程度がどのくらいか考えを巡らせているみたいだ。
そんなんあたしも同じだ。少しじゃなくなるかも知れない。
ちらと目が合う。笑顔を向けられたと思ったら軽くキスされた。
「本当に少しですよ?」
「ん、解ってる」
今度はこっちからしてやる。話す内容なんて飛んで行くくらい今が幸せだった。
「ちょ、先輩…せっぱ」
「名前、呼んでくれるって言ったじゃん」
意地になってはいない。
なってはいないけど、完全にそうかと聞かれたら正直怪しい。
「話ってそれですか?」
「まさか」
つい目を逸らしてしまう。罪悪感が身体を走る前に美紀によって身体を食べられる。
こんなことをしてるから話なんてのは一向に進まない。
進まなくてもいいなんて。
一瞬思っては消えて行く。
「先輩がそんな顔するからいけないんですよ」
それはこっちの台詞だ、などと口にはしないことにした。



「あー…あのさ」
「はい」
「ちょっと見ないでくれるかな」
「何故ですか?」
「うん、あの。今顔真っ赤だろうし」
「だろうじゃなくて、真っ赤ですよ」
だったら余計に見ないで欲しい。平然と言って見て来る辺り敵わない。じっと見られてる所為か先程から顔が熱くなってる気がした。
「美紀の意地悪」
「そうなんですか」
「そうなんだよ」
「もう、拗ねないで下さいよ。ホラこっち向いて」
「えー…だからっーーー」
「話、終わったら続きしたいんですから。呆れます?」
「どこに呆れる要素があるかわかんねー」
話、しないとなあ。
ぼんやりと考えてはもう少しだけこのままでもいいよななんて思う。
結局話さない方がいいのかも知れない。
そう、大したことじゃない。
「まだですか?」
「ん?んー」
「先輩」
側に脱ぎ散らかしたジャージを手繰り寄せる。
確か上着のポケットの中に入れておいた筈なんだ。
頭が冷静になって来て漸く、話さない方がいいのかも知れないなんて思ってた自分がただの阿呆だと理解する。
言うって決めたじゃないか。
ポケットから手を離して美紀を見つめる。
「この間職員室に入った時にさ、見つけたから持って来ちまったんだよな」
「何をですか?てかいいんですか?職員室の」
「いいんだよ、そんなもん。ホラ左手出して」
「左手?」
疑問だらけの美紀を他所にあたしは薬指にそれを嵌める。
「誰かが持って来て取り上げられちまったのかなー」
「あ、の。先輩」
「うん。ずっと隣にいてくれな!美紀……うーん、言葉に出すとはっず」
「さっきよりも赤いですよ」
「だろーなー」
パタパタと手で顔を仰ぐ。
全然涼しくならない。
それはそれで美紀の方も顔が赤い。なんだ、照れてんじゃないか。
ここでからかったりするとあとが厄介だ。何も言わないでおこう。
「あ、話ってこれですか?」
「ま、まあな」
「そうなんですね。ありがとうございます、くるみ、さん」
「いきなりだな」
「名前、呼んでくれるって言ったじゃんって何回も言われてたので」
「うん、さんきゅ」
「指輪綺麗です。大事にしますね」
「元はあたしが持って来たもんでもないけどそう言ってくれると渡した甲斐があーーー」
「くるみさん?」



あたしとしてはあれはプロポーズ的なやつだったのだが。
いや、美紀のことだ。そんくらい解っている。
「ところで、さっきの話のさ…返事とか」
「え!?ああ。そうですよね、でも」
「でも?」
「2人に秘密にしようって言ったのくるみさんですよ?あんなの聞いたら私、秘密になんて出来ませんが」
「ああ、いいよ。しなくて」
「今なんて」
「しなくていいよ。美紀の薬指見ればもう解るだろ」
「それは……そうですが。どうせなら私からプロポーズしたかったなー」
「…………もう!この話おしまい!なんだっけ?続きするんだっけ??」
そんなあたし達はまだまだ顔やら身体やら赤く染まったまま。これからももっと赤く染まるのは目に見えてるのに。当分理性は帰って来そうにない。
「今度私にも何か贈り物させて下さいね」
「美紀がいれば何もいらないよ。へへっ、逆にもう貰っちまってる」
後輩の顔が緩んだ。


あとがき
くる……みーくる!!!
どうでもいいけど職員室に没収されたピアスとか化粧品類とかありそう。
同じく没収された子供がやっちゃダメなヤツがありそう。
この2人、話の終わりでめちゃくちゃやってるからね、自重させないと。
[ 2018/01/26] がっこうぐらし!SS |